2020/05/21

何種類のもの薬を毎日のんでいることをポリファーマシーといいます。
高齢になると持病も増え、いろいろな科にかかることでどんどん内服薬が増えてしまうことがあります。
ポリファーマシーにはいろいろな定義がありますが、概ね、使う薬が5種類以上であることです。
全部必要な薬なのでは?と思うかもしれませんが、薬が増えることでの問題点も多く、処方内容を見直し、必要な薬を必要なだけ、ということが求められています。
問題点
① 飲む数が多いことで薬の飲み忘れが多くなる(家の中に薬の在庫がたくさん)
② いろいろな薬を飲むことで認知機能が低下する
③ めまいやふらつきなどの症状がでる
④ 肝臓や腎臓の臓器障害などその他副作用がでる
⑤ 転倒や骨折が増える
さらに、たくさんの薬を飲んでるひとほど、実は必要な薬剤が処方されていないこともわかっています。
ポリファーマシーを防ぐためにできること
- 家族や訪問薬剤師などが家の中にどのくらいの残薬があるのかチェックする
- おくすり手帳を携帯、なるべく同じ薬局を利用する
- 医療者となんでも言い合える関係を築く
- 診察のなかで、薬の調整希望の旨を伝える
ほかにも、いろいろな病院や科、医師に定期的に通院することでそれぞれ薬剤を処方されることでどんどん薬がふえてしまいます。
信頼できるかかりつけ医をみつけ、処方は一本化することがポリファーマシーの対策のひとつです。
10種類以上の薬を飲んでいる方が、いろいろな病気があるから薬を飲んでいないと不安、20年以上ずっと同じ薬を飲んでいたのでこのままがいい、ということを訴えることがあります。しかし、いろいろな病気を患っている方ほど副作用はでやすいでしょう。また、20年も経てば身体の機能も徐々に衰えてくるため薬の効きやすくなってきてしまいます。
ずっと同じ薬を処方されている、という方はいまいちどくすり手帳を見直し、かかりつけ医に相談してみてはいかがでしょうか。