2023/06/28
難病になると特殊な検査を行ったり、治療に必要な薬代など高額な医療費がかかってしまいます。病気によっては一度に何百万円と請求が届くことも多々あります。もしもそうなるとほとんどの方は生活していくことが難しくなるでしょう。
今回はそんな方々が生活を経済的な負担を軽くできる医療費助成制度について見ていきましょう。
難病とは?
そもそも難病とは、医学的に明確されたていぎはないものの、根治的な治療方法が確立されておらず人口に対しても症状がみられる人が少ないものをいいます。
制度的には「難病」と示されていたり、「特定疾患」と記載されている場合もあり、数多くの疾患が規定されています。
難病は移ることはなく、人への感染はありません。
この偏見や誤解が地域での差別につながっていた時代もありますが、現在では少しずつ理解が進んできています。
難病にかかる医療費
この難病にかかる費用は、全額負担しようとすると何百万円にも上ります。たとえばクローン病で2カ月に1度の注射(ステラーラなど)治療を受けたとしても、一本30万円ほどになります。
難病に使われる薬はとても高価なものが多く、継続的に使用しなければならないため、患者の経済的な負担になります。
また病状が安定しない場合、就業や学業にも影響してきます。まともに就業できなかったため就職に影響したり、就業していても治療のための通院や入院、病状悪化に伴う欠勤などで収入も減ってしまいます。
このようなことから誕生した制度が「指定難病患者への医療費助成制度」です。
難病の医療費を助ける「指定難病患者への医療費助成制度」
難病(特定疾患)の診断がついた場合には、その治療に係る医療費について助成される制度です。
患者の自己負担上限額が課税状況や過去の治療回数に応じて設定されています。
低所得者の場合には月額2,500円、上位所得者でも月額30,000円までが自己負担となっています。※生活保護受給者は無料です。
これには入院時の食費や患者の希望による個室代などは含まれませんので注意が必要です。
また難病の確定診断までに時間を要し、さらに申請して医療受給者証交付までには数か月かかることもあるため、病院の地域連携室や相談室と相談しながら早めの準備をおすすめします。
これらの詳しい内容は難病情報センターのホームページ「指定難病患者への医療費助成制度のご案内」に記載してありますので、参考にしてみてください。
難病情報センターHP「指定難病患者への医療費助成制度のご案内」