2023/08/07
認知症の症状はたくさんあり、介護をする側にとってはとても悩ましいことでもあるでしょう。
しかし認知症の症状でも、きちんとした関わりを持てば無くなる症状もあります。
今回は認知症の症状で、治療ができないものとそうではないもの(BPSD)について見ていきましょう。
■認知症の症状は大きく分けて2つ!
認知症の種類にはさまざまなものがあり、全てに共通するわけではありませんが、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症など有名で頻度が高い認知症には共通する症状があります。
「中核症状(認知機能障害)」と「行動・心理症状(BPSD)」に分けられます。
中核症状は記憶力の低下や見当識障害、実行機能障害、失語、失行、失認と呼ばれるものです。
BPSDは以前まで周辺症状と呼ばれ、中核症状に伴う二次的な症状として誤解されるため現在では行動・心理症状と言われています。
暴力や暴言、徘徊、妄想、睡眠障害、焦燥などさまざまな行動や心理的な症状が出てきます。
■BPSDは出たり引っ込んだり…でも諦めないで!
BPSDは介護をする際にとても悩ましい症状が多く、介護者の疲労やストレスが問題視されることもあります。
しかしBPSDは正しい関わり方や薬物療法、環境の整備などで治まることも十分あり、介護負担も軽減させることができます。
もちろん体調の変化や環境の変化などで再度出現することもありますが、きちんと対処することで軽減ができますので、諦めないで専門家と一緒に対応していきましょう。
■1人ではない!まわりに必ず相談する!
認知症になると目が離せず、自宅に閉じこもりがちになって孤立してしまう方がたくさんいます。
しかし地域で認知症の方を支えようと動いている団体もたくさんあります。
また同じ境遇の方や以前まで認知症の両親を介護していたOBなどが集まる会などもあり、近年は認知症カフェなども増えてきました。
一人で介護をしていると必ずいつか疲れてしまいます。
一人で抱え込んで悪循環に陥るよりも、必ず誰かと一緒に考えていきましょう。
■本当に困ったら地域包括支援センターへ
地域でも親交がなく、団体もわからないなど困ったことがあれば、自宅近くにある地域包括支援センターに相談しましょう。
地域包括支援センターには保健師や社会福祉士、主任ケアマネ(主任介護支援専門員)が在籍しています。
医療、福祉、介護保険の分野のプロが集まっており、もちろん認知症についての情報もたくさん持っています。
相談は無料で平日の日中であれば、いつでも対応してもらえますので相談してみましょう。
必ず助けになってもらうことができます。
BPSDで困っていることを相談すると医療機関や訪問看護などにつないでもらうこともでき、きちんとした支援につながるため、BPSDも治まりやすくなります。