2023/09/28
若いときには朝起きれずに「低血圧かも」と思っていた方でも、病院へ行くと「血圧が高いですね」と言われることがあるのではないでしょうか。
そもそも医療従事者がなぜ血圧を毎日のように測定するのか疑問に思いませんか?
今回はバイタルサインの中でも一番気になる「血圧」を見ていきましょう。
■血圧が大切な理由
そもそも血圧とは、心臓が縮む力と膨らむ力を数値化したものです。
心臓は血液を全身に届ける役割をしています。
そのため、心臓に入っている血液を勢いよく押し出すことで血を循環させて、各臓器に酸素を届けたり栄養素を届ける役割を担っています。
この勢いよく押し出す力を収縮期(上の)血圧といい、反対に引き戻すために膨らむ力を拡張期(下の)血圧といいます。
表記としては、「収縮期血圧/拡張期血圧」と「/」をはさんで記載することが多いです。
この血圧が低くなればなるほど、全身に血液を届けられなくなってしまい、ショック状態になって意識がなくなってしまいます。
■血圧は時間や高さなど些細なことで変わる
血圧は常に変動しています。
バイタルサインの体温や脈拍、呼吸なども些細なことで変動しますが、血圧は特に変動幅が大きく、測定する位置や高さなどでも変化します。
もちろん左右の腕のどちらで測るかでも変化してきますので、同じ条件で複数人が測定すると間違いなく違う数字が出てきます。
例えば、横向きで寝たときに上になっている腕で血圧を測ると少し低めにでます。
また血圧測定するときに巻く布(マンシェット)の幅やそのときの精神状態でも大いにかわります。
血圧の正常は120~140/80~90mmHgで、収縮期血圧と拡張期血圧のどちらかでも基準値を上回っていたり下回っていたら、高血圧や低血圧と判断されます。
病院で白衣を見ると注射などの悪いイメージが優位になってしまい、興奮して血圧が上昇することもあります。
■血圧で大切なのは「一喜一憂しない」こと
これまで何度も説明してきましたが、血圧は些細なことで上下します。
高血圧や低血圧もそこまで逸脱してなければ、日常生活に支障はきたしません。
気にしすぎることが一番のストレスなので、栄養素をしっかりと補給して活動し、睡眠を取ることが血圧を安定させる秘訣です。
少し高くなることや低くなることにとらわれず、普段の自分の血圧がどの程度なのかをしっかりと把握しておきましょう。
年齢とともに徐々に徐々に高くなってくる方もいます。
しっかり生活習慣を整えて、適度な活動を心がけましょう。