2020/05/28
高齢になると、爪が厚くなったり、硬くなったり変形したり、眼が悪くなったり、手先を使う作業が億劫になったりということも重なり、爪を切るのが難しくなってきます。
しかし、切らずに伸ばしっぱなしの爪は不衛生で細菌が繁殖しやすい状態に。
高齢者では皮膚が乾燥しやすく、痒みもともなうため、不衛生に伸びた爪で皮膚を掻いてしまうと感染症の原因にもなってしまいます。
正しい爪の切り方とはどういった手順なのでしょうか?
また、爪を切るときにどんな形に仕上げていますか??
高齢者の爪を切る場合には、通常の形のものよりもハサミ型やニッパー型がおすすめです。
爪が分厚く硬いため、いきなり切ろうとすると皮膚を傷つけてしまうことがあります。暖かいタオルなどを用意し、まずは爪や爪の周りの皮膚を温めることで柔らかくなりますし、一番理想的なのは入浴後に爪切りをすることです。
爪切りで肉をはさんでいないかを確認しながら切っていきますが、その時の爪のかたちにも注意が必要です。
多くの方は、爪の白い部分に沿ってラウンドに切ってしまいがちです。しかし、ラウンド型にきると、爪の両サイドが深い部分で切ってしまうバイアス切りになりやすく、巻き爪などの原因になってしまいます。
理想的なのは、スクエアオフという形の爪に仕上げることです。爪の両角を切り込んでしまうと皮膚に陥入してしまい、そこに炎症を起こし、腫れて痛みを伴う様になってしまいます。爪の両角を切り込まず、比較的まっすぐ爪の形が四角になるように切るのがよいでしょう。
爪を切った後に爪やすりで全体を整えます。このときにも力を入れすぎないことを気をつけてください。また、ノコギリのように動かすと爪が痛んでしまうため一方からやすりを動かすことをお勧めします。
気づくとのびている爪ですが、正しくケアをしないと巻き爪や陥入爪、白癬(水虫)の温床になる可能性も。思わぬ炎症の原因となり痛くて歩けない、痛くて手がつかえない、ということになりかねません。
衛生的で健康的な生活のためにも爪切りは大切です。