2024/07/11
夏になると気温が高くなったり室内外の気温差などで体調を崩しやすくなったりします。
特に子どもの場合はプールなども感染の要因となることもあるでしょう。
今回は子どもに起きやすい夏の体調不良について、症状や対応について見ていきましょう。
■プール熱(咽頭結膜炎)
夏に多くなるのが、咽頭結膜炎というアデノウイルスによる感染症です。
38~40℃の発熱が1週間弱続き、目やにや目の充血が見られます。
中には頭痛、吐気、下痢などの症状が出てくる場合もあります。
このような症状がみられた場合、食事や水分が取れない場合には病院へ受診しましょう。
また症状がなくなっても登園・登校停止期間があるため、登園・登校時期についてはクラス担任と話し合いましょう。
■流行り目(流行性角膜炎)
咽頭結膜炎と同じく、アデノウィルスによる感染症です。
咽頭結膜炎と違うのは耳の下にあるリンパ節が腫れて熱が出ることがあります。
白目に炎症が起き、目が腫れて涙が出てくるのが特徴です。
完治までは数週間かかり、発症後2週間ほどは登園・登校は出来ません。
家族へ感染が広がることがあるため、手洗いをしっかり行い、タオルの共用などはやめましょう。
またアデノウィルスは便中にもまぎれているため、オムツ交換が必要な子やトイレの清掃では注意しましょう。
■ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナはコクサッキーA群ウイルスによる感染症です。
38~40℃前後の高熱が出て、のどに赤い水ぶくれが出来てしまう病気です。
のどに水ぶくれができるため、唾液を飲むだけでも痛みが出てきます。
そのため食事や水分摂取ができなくなり、脱水症状になることも考えられるため注意が必要です。
発熱やのどの痛みがある期間は必ず安静にしておきましょう。
ぐったりしている場合や水分が取れない場合には必ず病院へ行き、医師の指示をあおぎましょう。
■手足口病
ヘルパンギーナ同様、コクサッキーA群ウイルスなどさまざまなウイルスが原因となります。
37~39℃程度の発熱、手のひらや足の裏、口の中、体に発疹が出現してきます。
また口の中にできる水疱が破れてしまうと痛みのために食欲が低下してしまいます。
この発疹は米粒程度の大きさの楕円形で中心は白く周りが赤いという特徴がみられます。
手のひらや足の裏にできた発疹に痛みやかゆみは伴いません。
3~5日で症状は治癒し、活気があれば登園は可能です。
しかし中には髄膜炎になる可能性が稀にあるため、頭痛や嘔吐を伴う発熱が3日以上続く場合には必ず受診をしましょう。
子どもは大人ほど免疫力が高くないため、感染してしまうとさまざまな症状が出てきます。
中には大人でも感染してしまうものもあるため、必ず手洗いやうがいを行うようにしましょう。