2025/02/01

冬本番を迎え、気温がぐっと低くなると、しもやけや凍傷といった皮膚のトラブルが起こりやすくなります。どちらも寒さが原因で起こる症状ですが、似ているようで異なる点も多く、対処法を間違えると症状が悪化してしまうことも。
ここでは、しもやけと凍傷の違いを詳しく解説し、それぞれの症状に合わせた正しい対処法、そして効果的な予防策をご紹介します。
◆しもやけと凍傷の共通点
しもやけと凍傷は、どちらも寒冷環境が原因で起こるという共通点があります。
・原因: 寒さによる血管の収縮、血行不良
・対策: 防寒対策
寒さによって血管が収縮し、血行が悪くなることで発症する点は共通していますが、原因となる温度や症状の重さに違いがあります。
◆しもやけとは?
・原因:しもやけは、気温が5℃前後の環境下で、血行不良が起こることで皮膚に炎症が生じる症状です。 氷点下にならなくても発症する可能性があります。
・症状:皮膚の赤み、腫れ、かゆみ、軽い痛み、悪化すると紫色に変色、冷たく感じる
症状は、指先、耳たぶ、頬など、体の末端部分に現れやすいのが特徴です。
・対処法:
保温: 温かい環境で患部を保温し、血行を促進します。
マッサージ: 優しくマッサージをして血行を促すのも効果的です。
外用薬: 症状が改善しない場合や、痛みやかゆみが強い場合は、皮膚科を受診し、外用薬(ステロイド軟膏や血行促進薬など)を処方してもらいましょう。
◆凍傷とは?
・原因:凍傷は、氷点下以下の低温環境に長時間さらされることで、皮膚や組織が凍結し、血行が阻害されることで組織が損傷する症状です。
・症状:
初期:皮膚の赤み、痛み
進行:皮膚が青白く、冷たくなる、感覚が鈍くなる(知覚鈍麻)
重度:皮膚や組織が硬くなる、壊死
凍傷は、重症化すると後遺症が残る可能性もあるため、早めの対処が重要です。
・対処法:
保温: 患部を40℃以下のぬるま湯でゆっくりと温めます。 ※熱いお湯で急に温めると、かゆみや低温やけどの原因となるため注意が必要です。
医療機関へ: 知覚鈍麻が見られる場合は、速やかに皮膚科を受診しましょう。重度の場合は、手術が必要になることもあります。
◆しもやけ・凍傷にならないための予防策
しもやけや凍傷は、適切な予防策を講じることで防ぐことができます。
・防寒: 手袋、耳あて、マフラーなどで、肌の露出を避け、身体を冷やさないようにしましょう。特に、しもやけになりやすい手足や耳は、しっかりと保温することが大切です。
・乾燥対策: 手の乾燥はしもやけの原因となるため、ハンドクリームなどで保湿を心がけましょう。
・カイロ: 寒さが厳しい日は、カイロを活用して、体を温めましょう。貼るタイプのカイロを使用する際は、低温やけどに注意してください。
・靴下の重ね履き: 末端冷え性の方は、厚手の靴下を履いたり、靴下を重ね履きするのも効果的です。
・十分な睡眠と栄養: 規則正しい生活を送り、バランスの取れた食事を摂ることで、血行を促進し、体を温めることができます。
・お子さんのケアにも注意を
子どもは、遊びに夢中になると寒さを忘れがちです。保護者の方は、お子さんの服装に気を配り、こまめに体を温めるように促しましょう。
◆まとめ
しもやけと凍傷は、どちらも寒さが原因で起こる皮膚のトラブルですが、原因や症状、対処法が異なります。それぞれの違いを理解し、適切な対策を行うことで、つらい症状を予防し、冬を快適に過ごしましょう。