2021/10/07

両親やパートナーが入院し、その後の介護を誰が請け負うかというのは良くある話です。
しかしいざ介護が必要になったときに、自宅で見るのか施設に預けるのか迷います。
今回は在宅介護と施設に預けた際のメリット・デメリットを見ていきます。
どちらかを選択して後悔しないようにしっかりと考えていきましょう。
在宅でのメリット
では在宅でのメリットを見ていきましょう。
・時間を共有できる
一緒に自宅で生活をしている時間は施設へ入所すると確実に少なくなります。
毎日顔が見られる、元気な声を聞ける、状態がわかるのは精神的にも落ち着きますよね。
・経済的に負担が少ない
施設に入所すると何十万とお金が必要になることがあります。
自宅で一緒にいれば、介護サービスを使っても数万円ですみます。
経済的に負担が多いと、精神的な負担にもつながってきますのでしっかり考えていきましょう。
在宅でのデメリット
・時間に余裕がなくなる
介護サービスを使ったとしても、時間の拘束は出てきます。
デイサービスの送迎時間には家にいなくてはいけません。
担当者会議などにも参加しなくてはいけません。
自分の予定が調整できなければ他の家族に依頼する必要があります。
・急変時など体調の変化が心配
医療職の家族であれば、それなりに対応できますがそうでない方がほとんどです。
訪問看護などを利用していても施設や病院のように数秒で誰かが来てくれるわけではありません。
しっかり専門職と段取りをしておく必要があります。
施設でのメリット
・家族の身体的負担が軽い
自宅にいると自分が介護をする必要がありますが、施設に預ければ身体的な負担は全て施設が負ってくれます。
介護が原因で腰を痛めてしまう家族も少なくありません。
特に日本では老老介護が社会問題にもなってますので、無理せず施設に頼りましょう。
・いつも誰かがいる
体調や転倒の心配がある方は、誰かがすぐ来てくれる環境が安心です。
施設では必ず誰か職員がいます。
安否確認なども可能ですし、施設の種類によっては介護もしっかりとしてくれます。
施設でのデメリット
・離れ離れの生活
せっかく病院から退院できたのに、自宅には戻れず入院生活の延長のような生活になることもあります。
レクリエーションなどを積極的に行ってくれる施設や外泊などを織り交ぜて生活してもらうことをお勧めします。
・経済的に負担が増える
施設に入所すると身体的な負担は格段に減りますが、経済的な負担は増加します。
施設を選ぶときにしっかりとサービスと料金を確認しましょう。
焦って決めてしまうと家族の生活が危ぶまれてしまいます。
施設と在宅の勘違い
よくある勘違いが「施設に預けたら死ぬまで出られない」ということです。
入院しているときには治療が必要な状態のため医師の許可が必要です。
しかし施設の場合は家族の希望があれば原則、外出できます。
しかも家庭の状況が整えば施設を退所して、改めて暮らすことも可能です。
今現在の状態を考えて、自宅がいいのか施設がいいのか後悔をしないように考えていくことが大切です。
もう一つの勘違いが「自宅での介護は地獄の日々」ということです。
両親のことを考えて自宅に連れ帰ったのはいいけど、自分の時間も寝る時間もなくて地獄のようになると勘違いされる方がいらっしゃいます。
これも勘違いでそんなことはありません。
在宅で介護を要する場合には必ず、ケアマネージャーや地域包括支援センターの方が担当者になります。
その方に在宅での暮らし方をしっかりと伝えてください。
そうすれば無理をすることなく、介護サービスを交えながら大切な家族と共に過ごす時間を得ることができます。
いかがでしたか?
在宅、施設共にメリットとデメリットがあります。
介護を必要とする本人が何を望んでいるのか、家族がどこまでできるのかを考えて選択することをお勧めします。
決めた後も「○○になったら施設を考えよう」「長男が帰ってきたら自宅に戻ろう」など居場所を変えることも視野に入れ、本人も家族も後悔がない選択をしていきましょう。