2024/07/01
近年、高齢者や配偶者、子どもに対しての虐待を知らせるニュースが多いのが現状です。
もしかしたら虐待かもしれないと思っても、勘違いだったらとか見間違いだったらと思うとなかなか行動ができませんよね。
特に自宅では閉鎖空間になってしまうことから、虐待が発見されずに経過することも多々あります。
今回は自宅で暮らしている方が遭遇しやすい虐待について見ていきましょう。
■虐待は主に5種類!
虐待には下記の種類が定義されています。
・身体的虐待
・心理的虐待
・経済的虐待
・性的虐待
・ネグレクト(放置・放任)
これらの虐待は高齢者虐待禁止法などでそれぞれ定義が決められています。
厚生労働省によると、特に多いのは叩く、つねる、無理矢理ご飯を口に入れるなどの身体的虐待が65.3%です。
次いで心理的虐待が39%、ネグレクトが19.7%となっています。
(厚生労働省「令和4年度高齢者虐待防止法に基づく対応状況等に関する調査結果」より)
■介護を受ける人が虐待をすることも…
虐待と聞くと、介護をする人が暴力をふるったり無視をしたりと被害を受けるイメージが多いのではないでしょうか。
しかし実は、介護をする側が被害者になることもあります。
介護を受ける人が暴力をふるったり怒鳴ったりすることがエスカレートしてきます。
そのようなことが故意的に何度もされているようであれば、虐待と受け取られてしまうことがあります。
介護を受ける人ばかりではなく、支援する側の人も被害者になる可能性があることを念頭に置いておきましょう。
■まずはしっかりと観察!
虐待はとてもグレーゾーンが広く、一目見ただけでは虐待と断言することが難しいです。
虐待している瞬間を捉えられれば確信を持って通報できますが、何かそのような行動に出る前に理由があることがほとんどです。
また家族の関係性を第三者が見ると、虐待を疑ってしまうことが実は違うこともあります。
しっかりと対象者同士の関係性を観察しましょう。
■虐待かな?と思ったら相談を!
しっかりと関係性を観察したうえで、それでも虐待かと思ったら市役所などに相談しましょう。
外部の人が内情を知るのは個人情報の観点から難しいと思われます。
第三者に介入を依頼し、事実確認をすることで虐待を防ぐこともできます。
また高齢者虐待防止法には虐待を見つけた際に「通報の義務」が書かれています。
そのまま見過ごしてしまい、事件につながったケースも多々あるため、相談は必ずしましょう。
虐待を見つけたら通報をする義務があります。
しかし前述した通り、二人の関係性もありますので虐待と決めつけずに双方の意見を聞くことが大切になってきます。
行動に移すには何かしら理由があるはずです。
何も聞かずに虐待と決めつけてしまうと悲しい結果になりかねません。
虐待をするまで追い込まれてしまう前に民間や行政の支援が届くよう私たち一人一人が情報共有していくことは
大切なことでありると強く感じます。