2023/01/24
近年、さまざまな災害が世界各地に猛威をふるっています。
日本も例外ではなく、 5~10年以内には何かしら災害が起こっています。
そのようなときの備えはみなさんできているでしょうか?
今回はもしものときに、在宅酸素療法を行っている人が覚えておきたい備えを解説していきます。
■在宅酸素療法とは?
そもそも在宅酸素療法とはどのようなものなのでしょうか。
在宅酸素療法とは日常的に酸素を必要とする疾患に対し、自宅でも酸素濃縮器や酸素ボンベを利用して酸素吸入を行いながら生活できるようにしたものです。
適応疾患には慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺結核後遺症、肺高血圧症、慢性心不全などがあります。
■在宅酸素療法の人が気をつけるのは「火」「電気」
在宅酸素療法ではその名の通り、酸素を使用します。
酸素は可燃性の気体ですので、火気厳禁です。
キッチンでの使用やタバコ、静電気などには細心の注意をして生活を送らなければなりません。
しかし災害となった時に酸素濃縮器は電気供給がないと稼動できず、有効な酸素を生成することができなくなってしまいます。
災害への備えとして、
・蘇生バッグ(アンビュー)
・外部バッテリー
・延長コード
・発電機
などを準備しておくことをおすすめします。
■もしもの備えは「酸素ボンベ」
もしも停電などで電気供給がストップした際は、酸素ボンベにつなぎ変えて電気が供給されるまで待ちましょう。
しかし酸素ボンベも数に限りがあります。
ボンベ内の酸素を使い切ってしまうと、避難するときに使用できなくなってしまいます。
あくまでもつなぎ役としてボンベは使い、発電機や外部バッテリーに素早くつなぎ変え、酸素濃縮器を使えるようにしましょう。
■日頃から点検をしておきましょう
外部バッテリーや発電機、酸素ボンベなどは日頃から点検しておくことをおすすめします。
業者の方が来て定期的にメンテナンスをしてくれたり、ボンベ内の残量を確認するなどして、すぐに使える状態にしておきましょう。
また酸素流量は医師の指示で訪問看護師や家族が変更します。
医師の指示で使用できる酸素の時間などを把握しておきましょう。
呼吸器回路の予備なども、使用期限が切れていないか袋が破けていないかなど日頃から確認しておくことが大切になります。
訪問診療や訪問看護などのサービスが入っているのであれば残量などの確認をするはずです。
しかし人任せにしておかず、自身や家族で定期的な確認ができるようにしておくとよいでしょう。
■まとめ
災害はいつ起こるかはわかりません。
在宅酸素療法を行っている人は、治療を行っていないと低酸素血症で意識が無くなったり息苦しさが出てくるなど辛い状態になります。
日頃から備えて、もしものときにすぐ対応できるように、備えられるものは備えておきましょう。