2024/09/12
高齢になり活動する機会が少なくなったり水分量が減ったりすると便秘になることが多くあります。
便秘になると腹痛や食欲低下などを招いてしまうため、なるべく早く解消しようと医師へ相談すると下剤が処方されます。
でも実は、下剤が処方されても便秘の理由が違えば薬の効果も期待できません。
今回は下剤の種類について見ていき、本当に合った下剤なのかを確認してみましょう。
■その下剤は本当にあってる?
冒頭でも記載した通り、便秘にはさまざまな原因があります。
たとえば、
- ・水分量が少なくなった
- ・活動量が少なくなった
- ・食事量が減ってきた
- ・以前、お腹を切るほどの大きな手術をしたことがある
- ・寝たきりになり座ってトイレができなくなった
などがあります。
この原因を解消したり補助的な役割をするのが、下剤の役目です。
自身で便秘になるような事柄がないか確認し、心当たりがあれば医師にきちんと伝えましょう。
また下剤を内服し、排便が見られてもゆるかったり下痢したりすることもあります。
そのような場合には下剤の量や下剤自体を変えなければなりません。
よく一般的に処方されることが多いのが、塩類下剤や刺激性下剤です。
それぞれの特徴を覚えておくだけで、便秘の解消にも繋がってきます。
■塩類下剤と刺激性下剤の特徴
下剤の種類の中に、塩類下剤や刺激性などの薬があります。
塩類下剤(酸化マグネシウムなど)は大腸の水分吸収を抑えることで、便中に水分を残し、排便しやすくする効果があります。
大腸の水分吸収を抑制するということは、水分を摂取しないと必要な水分量が体内に入らないため脱水になってしまうデメリットもあるため注意が必要です。
また刺激性の下剤は、腸を刺激して動きを活発にさせる働きがあります。
刺激をして活発にさせるということは、すでに腸の動きが活発なときにしようすると過剰に動いてしまうため、腹痛や吐き気の原因となってしまいます。
不快感を強めてしまうため、お腹がゴロゴロなっているときの服用は要注意です。
■下剤はお腹の動きを見て決める!
前項でも記載した通り、同じ便秘薬でも作用の仕方が全く違います。
適切な薬剤を使用するためには、しっかりと状態を確認することが大切です。
水分はどのぐらい摂取しているのか、腹痛やお腹がゴロゴロいっていないのかなど状態を確認することが大切です。
便秘の原因が水分不足で固いから排便できないのか、お腹の動きが弱いから便が運べないのかなど見ていかなくてはいけません。
しかし、自宅で家族がお腹の調子を見分けるのは難しいでしょう。
主治医や訪問看護師と相談して内服してください。
便秘になると食事や睡眠の質が低下したり、中には腹痛や吐き気などの身体症状が出てきたりする人もいます。
また認知症の人であれば、BPSDなどにつながることもあり、軽視できないことです。
主治医と相談し、内服薬でしっかりとコントロールするとともに規則正しい生活を心がけましょう。