冬に流行る病気について(乳幼児嘔吐下痢症編)

2023/11/02

冬に流行る病気について(乳幼児嘔吐下痢症編)

冬になると子どもはさまざまな病気を保育園や幼稚園からもらって帰ります。

世間的にも流行する疾患が出てきますが、今回は子どもに多い乳幼児嘔吐下痢症について見ていきましょう。

原因や治療方法、気を付けることを解説していきます。

 

■乳幼児嘔吐下痢症って?

名前の通り、乳幼児が下痢や嘔吐を発症する感染症です。

大人でいうノロウイルスによく似ており、かかった本人はとても苦痛の日々を過ごすことになります。

症状としては、

  • 激しい嘔吐(1日に5~6回前後)
  • 激しい下痢(水様便)
  • 発熱

が代表的な症状になります。

しかし感染したからといって全ての症状が見られるとは限りません。

 

■乳幼児嘔吐下痢症の原因はロタウイルス

この嘔吐や下痢などの症状で子どもを苦しませる原因は「ロタウイルス」です。

ロタウイルスは乳幼児嘔吐下痢症などの急性重症胃腸炎の主なウイルスです。

体内で増殖し、糞便や嘔吐物に排出され、トイレなどの後に汚染された手で触れることで広まっていきます。

細菌ではロタウイルスのワクチンが開発され、予防接種で重症化を防ぐことができるようになりました。

任意ワクチンのため摂取するかどうかは保護者の判断になりますが、中には命にかかわるほど重症化する子もいるため、摂取することを検討しましょう。

 

■乳幼児嘔吐下痢症の治療方法は対症療法

ロタウイルスによる症状が出てきても、抗ウイルス薬では治療することができません。

自然にウイルスが排出されるのを待つことが推奨されています。

その間に脱水や食欲不振などになる子もいます。

そのような場合には点滴などを検討しなければなりません。

  • 呼吸がおかしい
  • よだれがいつもより少ない(または出ない)
  • おしっこの回数が減る、または色が濃く少ない
  • ぐったりしている

上記のような症状がある場合はすぐに医療機関へ受診し、処置を受けましょう。

 

■乳幼児嘔吐下痢症で気を付けること

乳幼児嘔吐下痢症で気を付けなければならないのは、脱水症状と感染拡大です。

脱水症状は前項でも説明したように、様子がおかしかったりおしっこが少ない場合などは医療機関に受診しましょう。

脱水でも命にかかわることは大いにありますので、心配な場合には診察を受けることをおすすめします。

また感染が家族に広まると、兄弟姉妹もかかってしまう場合があります。

ピンポン感染といって、双方にロタウイルスをラリーするように感染してしまう場合も考えられるため、嘔吐の処理や排便後のトイレ掃除には次亜塩素酸ナトリウムを使用しましょう。

またかかっている子は入浴も最後にし、タオルの使いまわしはしないようにします。

感染予防の原則は手洗いが基本です。

しっかり手洗いを行い、規則正しい生活を心がけて感染しないようにしましょう。

 

冬季になると免疫力が下がりさまざまな疾患にかかることがあります。

基本的には自身の免疫力を高め、感染しないように手洗いやうがいをしっかり行う努力をして感染予防に努めましょう。

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