2023/03/28
リハビリテーションと聞くと、病院でのリハビリテーションをイメージする方が多いのではないでしょうか。
病院でのリハビリテーションは治療が大きな目的ですが、在宅では何が違うのでしょう。
今回は訪問リハビリテーションの概要や必要性、利用方法などを見ていきましょう。
■訪問リハビリテーションって?
訪問リハビリテーションは病院や診療所、介護老人保健施設の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の3職種が在宅に赴いてリハビリテーションを提供するサービスをさします。
訪問リハビリテーションの目的は心身の機能維持や回復、日常生活の自立支援となっています。
■在宅でのリハビリテーションの必要性
病院でのリハビリテーションは治療を主に行っていますが、在宅でのリハビリテーションは日常生活を継続するために行います。
退院してもベッド上での生活を強いられてしまうと、何のために退院したのかわからなくなってきます。
活動範囲が狭く、病院ほど他の刺激がない自宅では認知機能の低下も招いてしまいます。
関節拘縮や認知機能の低下が起こると、家族の介護負担も増えてしまい、施設へ入所となってしまいます。
在宅での生活を送るためにリハビリテーションを行い、QOLを向上するために必要なのがリハビリテーションです。
■終末期でもリハビリテーションは必要
終末期の利用者にはリハビリテーションは必要ないと思われるかもしれませんが、実はとても大切なことです。
関節拘縮などを起こすと関節を動かすたびに疼痛を感じてしまいます。
また終末期といっても、外を歩きたい、食事を摂りたいなどの希望を持っている方は多くいらっしゃいます。
リハビリテーションを提供して少しでも希望が叶うように、支援していくことが大切になっていきます。
また終末期になってから介入するのではなく、終末期以前から介入することで利用者の考え方や希望などを把握することができます。
■訪問リハビリテーションでなくても、リハビリは可能
訪問リハビリテーションでなくても、訪問看護でもリハビリテーションは可能です。
訪問看護ステーションでも理学療法士などは所属しています。
主治医から発行される訪問看護指示書の「リハビリテーション」項目に、具体的に指示が出されていれば訪問看護でもリハビリテーションを実施することが可能です。
看護師がリハビリテーションを実施する理学療法士などの専門職としっかりとカンファレンスをおこない、自宅へ向かいます。
訪問リハビリテーションは、在宅でも大切なサービスとなっています。
自分の希望をしっかりと伝えて、訪問リハビリテーションを利用することでQOLの維持、向上が優先です。
なるべく痛みをやわらげながら最後を迎えたい方にはおすすめです。