2024/06/06
病院での生活が終了し、意を決して自宅に戻ることを決断したのはいいけど、不安でしかたがないというのはよくある話です。
これまでは医療従事者や介護職がいつもそばにいた状態から、急に普段の生活に戻るわけですから。
今回は少しでも不安が解決できるように、在宅療養が始まるときに準備するべきことを紹介します。
■在宅療養が始まるときに大切なもの
在宅療養が始まるときに大切なものは、限りある社会資源から必要なものを選定することです。
何も介護が必要のない人は療養者とは言いません。
何かしら支援が必要となるため、どのような人にどこまで頼むのか、どのような物を買うのか、何かあったときにどう対応するのかなど、社会資源を使ってサポートしましょう。
こんなときに必要なのがケアマネジャー(介護支援専門員)です。
ケアマネジャーは社会資源を組み合わせ、自宅で療養するサポートをする専門家です。
療養する本人や家族にどのようなものが必要なのかを専門的な視点からアドバイスをくれ、調整をしてくれます。
まずはケアマネジャーと一緒に社会資源を考えてみましょう。
■まずは環境を整える
ケアマネジャーが決まったら、まずは環境を整えます。
社会資源でも福祉用具などで物品を借りることや訪問診療、訪問看護、ヘルパーなどのサポートしてくれる人などさまざまです。
経済的な観点や必要性などを加味して、選択肢を提示してもらえますので検討してみましょう。
まずは自身が療養する環境を整えることがとても大切です。
普段の生活を想像しながら、いるものといらないものを選別してみましょう。
■自分自身の気持ちを大切にする
ケアマネジャーや家族が率先して動いてもらえる場合もありますが、あくまでも自分の生活です。
自分の気持ちをしっかりとケアマネジャーや家族に伝えることで、その想いを汲み取り、支援方法を考えてもらうことも可能です。
自分の人生ですから、どのように生活したいのかなどはしっかり考えてみましょう。
しかし次に考えるのは生活を支えてくれる家族です。
家族の負担が大きければ、長く在宅生活を続けることは難しくなってくるでしょう。
全体的に見て、無理のない支援体制を整えていくことも大切です。
■家族や周囲の人の助けを借りられるようにする
社会資源はサービスや福祉用具のみではありません。
地域のつながりも社会資源となりますので、周囲の人にも助けを借りるのも選択肢に入れておきましょう。
一番の理想は地域の方のつながりや家族での介護(インフォーマルサービス)で賄えることですが、上手に公的なサービスを使うことも重要です。
また介護をする家族も孤独になることもあるため、家族会や周囲とのつながりは持っておくことも大切です。
在宅療養で頑張ろうと思ったが、理想と現実がかけ離れていたと話す方も少なくありません。
しっかり現在、必要なことは何なのかなどケアマネジャーや家族と相談しながら、決めていきましょう。