2022/04/07
点滴までの医療処置になると病院へ通院しないと難しいと思われている方も多いのではないでしょうか。
最近は点滴を行える訪問看護ステーションや訪問診療を行う事業所が増えてきています。
今回は在宅で点滴をするときの様子を紹介しようと思います。
■点滴は在宅でできる!
結論から申しますと、在宅で点滴はできます。
点滴にも複数の種類がありますが、
・末梢点滴(腕の血管に針をさして点滴を行う)
・中心静脈栄養(身体の中の大きな血管に管を通して高カロリーな点滴を24時間行う)
が主に考えられます。
末梢点滴も中心静脈栄養も在宅で行うことができます。
実際に針を刺したり点滴の管理をするのは契約している訪問看護や病院の外来看護師などが行います。
決められた時間に看護師が自宅へ訪問し、点滴の物品準備を行い実施します。
点滴スタンドなどはカーテンレールにS字フックなどを使って吊り下げることもあります。
点滴中は滴下が止まっていないか、痛みはないかなど本人やご家族に確認してもらい、何かあれば連絡をもらうようになります。
点滴が終わる時間に再度看護師が訪問して、後片付けや針が入っている部分の観察します。
■どうしたら自宅で点滴ができるの?
まずは主治医の先生に相談してみましょう。
週に何度も通院するのが患者本人さんやそのご家族の負担になっている場合や、通院できない理由がある場合などいろんなことが考えられます。
理由を考慮して主治医が在宅での点滴が必要と判断すると、訪問看護師へ「在宅患者訪問点滴注射指示書」が発行されます。
指示書が発行されると、訪問看護ステーションが点滴の準備をして訪問するようになります。
■主治医やケアマネージャー、訪問看護ステーションと要相談が必要
在宅での点滴を始めるときには、
・主治医
・ケアマネージャー
・訪問看護ステーション
が主にかかわってきます。
前項でも説明した通り、主治医が点滴の必要性を判断する役割になります。
そのためしっかり自分の体調や通院が難しい理由を話して相談しましょう。
次にケアマネージャーですが、主治医が指示書を発行するとケアプランが変更になります。
訪問看護サービスを導入したり、これまでと回数が増加する可能性があるのでケアマネージャーとも経済的なことやケアプランについて相談することになります。
そして訪問看護ステーションですが、在宅で点滴を行っているステーションと緊急時対応を行っていないなどの理由で点滴をしないステーションとに分かれます。
これまで契約しているステーションで点滴ができるのかどうかも確認しなければなりません。
可能であれば変更は必要ないかもしれませんが、対応できないのであればステーションの変更や複数のステーションを利用することも考えなければいけません。
在宅で生活を続けていくには必要な処置です。
主治医やケアマネージャーとしっかり相談し、安楽に医療が受けられる体制を整えらえれるようにしましょう。