2022/06/02
熱くなる時期に注意すべきことのひとつでもある「脱水」。
言葉はよく聞くけど、知らないうちに脱水症状が現れていたり気が付かないこともあります。
今回は脱水状態になる原因や自宅で起こりやすい高齢者の脱水について見ていきましょう。
脱水ってどんな状態?
そもそも脱水とはどのような状態なのでしょうか。
脱水とは身体の中の水分と電解質のバランスが崩れている状態をいいます。
よくあるのが、身体の中の水分が足らなくなる高張性脱水とよばれる状態になります。
汗がたくさん出たり利尿剤などで尿として水分がたくさん出るときに起こります。
電解質は体の中に残った状態で水分が失われている状態です。
他にも下痢や嘔吐などで一気に水分も電解質も失われる等張性脱水、水分補給はしても電解質を補充しないときに起こる低張性脱水と3種類に分けられます。
高齢者が自宅で脱水になりやすい原因
年を重ねるごとに細胞の中に水分を閉じ込めておくことが難しくなります。
そのため高齢者は身体に蓄えている水分が成人や子どもと比べると少ない状態です。
また身体が水分を欲しているときには喉が渇き、水分を摂取するように脳が命令します。
しかし高齢者は喉の渇きを感じにくいため、脱水になるギリギリか遅いタイミングで水分補給をしてしまいます。
独居の高齢者となると、水分を摂らずに過ごしていたりトイレが近くなるからと控えている方も多くいます。
このような方は特に注意していないと、脱水になり命の危険にさらされることになります。
脱水の時に見られる症状
脱水にはさまざまな症状があります。
軽度の脱水であれば喉の渇きや尿量の減少、微熱、吐気が見られてきます。
中等度の脱水になると身体のだるさや頭痛、低血圧、動悸、強い吐気が出てきます。
さらに進行して高度の脱水になると呼吸困難や意識障害などが見られて自分では水分を摂れなくなってしまいます。
脱水だと思ったら!
軽度のような症状が見られたらすぐに水分補給を行いましょう。
前項でも説明したように、お茶や水など電解質が入っていない飲み物を大量に飲むと低張性脱水になり症状が進行してしまいます。
電解質の入ったスポーツドリンクや経口補水液を摂取するようにしてください。
もしも自宅に経口補水液やスポーツドリンクがない場合には、水分と一緒に塩分を含んだものを食べるなど工夫が必要です。
吐気があり、口から水分や塩分が補給できない場合にはすぐに病院へ受診しましょう。
我慢をしたり、寝ていたら大丈夫と過信してしまうとそのまま脱水が進行してしまいます。
点滴などの処置を早めに行えばすぐに改善できます。
まずは脱水にならないために少量ずつの水分補給や生活習慣の改善を行うことが先決です。
自宅で倒れて最悪のケースにならないように気を付けて過ごしましょう。