2024/07/25
自宅で寝たきりの生活をしていると、注意しないといけないのが「床ずれ」です。
普段はならないような人でも寝たきりになったり食事量が低下したりすると誰しもができやすくなります。
今回は床ずれの基本的な知識から予防方法を紹介していきます。
■床ずれは皮膚が壊死してしまった状態
床ずれは「皮膚が壊死している状態」です。
床ずれは皮膚への血流が滞ってしまい、栄養が行き渡らない状況が続くことで皮膚が壊死をしてしまいます。
皮膚の壊死だけでなく、重症化すると皮下組織(皮膚の下にある組織)も血流が滞ってしまい組織も壊死を起こしてしまいます。
その結果、月のクレーターのような穴が皮膚に空いてしまう状態になってしまいます。
■床ずれは4つの要因で出来る
床ずれができる原因は下記の4つが考えられます。
- ・圧迫
- ・湿潤
- ・摩擦
- ・低栄養
前述したとおり、圧迫をし続けていれば血流が滞ってしまうため、組織が壊死を起こします。
湿潤していたり摩擦が加わったりすると皮膚にダメージが加わり損傷が加わりやすくなってしまいます。
そのため高齢になり皮膚が薄くなってくると剥離(皮膚が向けてしまう状態)から治りきらず、床ずれに移行することもあります。
また低栄養の場合には壊れた細胞を治す栄養が足りないため、なかなか傷が治りづらく少しの圧迫や湿潤、摩擦でも床ずれになってしまいます。
■床ずれが治りやすい人と治りにくい人
床ずれが発生する原因は上記の4つです。
そのため、下記のような状態の方などは特に注意が必要です。
・食事量が低下している人
・骨が出っ張っている人
・自分では体が動かせない人
・失禁状態にある人
・すぐに皮膚が赤くなる人
このような人は床ずれがすぐに出来てしまうため、1か所治ってもすぐに他のところに出来てしまいます。
1か所がなかなか治らないことも多いでしょう。
その逆で、下記のような人は床ずれができても治癒する可能性が高いです。
・しっかりと食事を取れている人
・自分で体を動かせる人
・皮下脂肪がついている人
床ずれの発生要因4つを除外できれば基本的に床ずれになるリスクは大きく減らすことが出来ます。
■床ずれが出来る前が肝心!
床ずれになってしまうと、痛みがひどくさらに治りにくいためとても苦痛を感じてしまいます。
床ずれが出来る人の特徴としては、自分で動けなかったり食事が食べられなかったりと何かしら介助が必要な人です。
介助する人がなるべくリスクを減らせるように長時間の圧迫を避ける、しっかりと食事を取らせるなどの予防的な行動を意識するようにしましょう。
人によっては数時間で床ずれまでなってしまう人もいます。
必ず骨が出っ張っているところの皮膚の観察は怠らないように気をつけ、褥創を予防しましょう。