2023/10/13
国の施策では、入院日数を削減して自宅での療養ができるように整備を進めている最中です。
その中でも重要視されている1つが、介護保険や医療保険で利用できる訪問看護サービスです。
訪問看護の利点の1つとして「オンコール体制」が挙げられ、自宅での療養生活では欠かせないものでしょう。
今回はオンコールについて見ていきます。
■コールで緊急連絡!
そもそも「オンコール」とはどのようなものなのでしょうか。
オンコールは営業時間外の夜間や休日でも、看護師に直接連絡して相談できたり緊急訪問してもらえたりするシステムのことです。
各ステーションによってオンコール体制を取っているところと取っていないところがありますので、契約時に必ず確認しましょう。
もしも体調が悪くなったとき、病院に行くまでではないが看護師に見てほしいときはありませんか?
病院でいうナースコールのようなものと考えていただければ大丈夫です。
■すぐに駆け付けられるとはかぎらない
病院ではナースコールを押すとすぐに看護師が病室に伺います。
しかし在宅では移動距離の問題や他の利用者の対応中ですぐに動けないこともあります。
ステーションによってはオンコールの対応時にサブで動くようにしているところもありますが、人数が少ないステーションではすぐに駆け付けられないこともあるでしょう。
そのときにはオンコール対応の看護師が電話口で状況を聞き、どのようにしたらよいか教えてもらえるので、相談しましょう。
■「緊急時対応加算」の契約を結びましょう
オンコールは全てのステーションで行われているわけではありません。
人数が少なかったり体制が整っていない場合には、職員の負担を考慮してオンコールはしないとしているステーションもあります。
もしもオンコールが必要だと感じるときには、「緊急時訪問看護加算」の契約をしましょう。
これは24時間対応するためのオプションのようなもので、月に574円(介護保険1割負担の方の場合)を支払う代わりに営業時間外も対応してもらうものとなっています。
オンコールで本当に看護師が訪問したときには、通常の料金が発生するので、詳しい料金説明は契約時に必ず確認しておきましょう。
■本当に危険なときは救急車
訪問看護師のオンコール体制はとても心強いものです。
しかし移動に時間を要することが多く、本当に命の危機が迫っている場合には間に合わないこともあります。
脳梗塞や心筋梗塞などすぐに対処をしなければいけない場合には救急車を要請しましょう。
看護師も電話で「すぐに119へ電話してください」と教えてくれるはずです。
今回は緊急時の強い味方である「オンコール体制」について説明しました。
オンコールはとても安心できるサービスですが、看護師にもプライベートがあります。
些細なことでも電話して相談するのは問題ないのですが、急がない用事の場合には翌営業日の営業時間内に行うようにしましょう。
その方が訪問看護師との関係性も良好に保つことができます。