2022/09/14
現在、日本は在宅医療などの在宅支援に力を入れています。
必要なときに必要な医療が受けられない方を出さないためにも必要な取り組みですが、自宅での生活に不安がある方はどうすればよいのでしょうか?
今回は精神疾患を患っている方の看護を行う精神科訪問看護について見ていきましょう。
訪問看護ってどんな時に使うの?
そもそも訪問看護は介護保険と医療保険の2種類があります。
高齢者や特定の疾患を患っている方が利用するのが、介護保険制度による訪問看護です。
点滴の実施や状態の変化が著しい方や医療的ケアが必要な小児に対しては、医療保険による訪問看護を実施します。
介護保険と医療保険で行う業務内容はさほど変わりませんが、特別訪問看護指示書が必要となってくるケースなど、細かな部分が変わります。
精神科訪問看護って?
精神科訪問看護は精神科の医師が在宅生活を行う上で、精神的な看護が必要と判断した場合に、精神科訪問看護指示書の交付を受けて実施することが可能です。
精神科の疾患は距離感や言動に細心の注意を払う必要があります。
精神科訪問看護はある決められた疾患のみ適応となるため、あらかじめ確認しておきましょう。
精神障害を患う方のところへ訪問するのですが、2名で対応したり、もちろん点滴なども指示があれば行うことができます。
精神科訪問看護の特徴は?
精神科訪問看護の特徴は、本人と長い時間をかけて関係を構築していくことも必要になってきます。
精神疾患を患っている方は距離感を急に詰めると離れてしまったり、拒否をされてしまうこともあります。
そのため、徐々にゆっくりと慣れてもらうため、初回はただ話をするだけや短時間のみの自己紹介で終わる場合もあります。
ここで信頼関係が構築できるかどうかが今後のケアを左右するといっても過言ではありません。
また高齢ではなく、就業を目指していたり自立支援を行う場合もあります。
身体的な看護というよりも心の看護になるため、理屈では通用しないことがたくさんあります。
精神科訪問看護の注意点
さきほどお話しした通り、距離感の詰め方を間違えると大変なことになりますが、家族との関係も大切にしていく必要があります。
そして関係機関が介護保険での訪問看護とは全く違う機関になりますので、相手の職業の専門性を理解しておく必要があります。
また精神科訪問を行う看護師は、精神科での看護経験があるか指定された研修を受講して修了書がなければ診療報酬を算定することができません。
精神科訪問看護として行っている看護師は精神科の一定の知識を持って従事することとなります。
訪問看護は身体的な支援だけではありません。
精神的な支援を必要としている方への訪問も行います。
まずは精神科の主治医へ相談をしたり、地域の生活支援センターへ問い合わせをしてみましょう。