2020/04/09
コロナウイルス感染症の経過は?どうやってすごす?
徐々に深刻化している感染への懸念ですが、いまいちど症状の経過をおさらいしてみます
みなさまご存じの通り、コロナウイルスはもともと風邪を引き起こすウイルスとして知られています。しかし、今回の新型コロナウイルスは風邪では治まらず、重症肺炎を引き起こしてしまうことがあるため問題視されています。
◆新型コロナウイルス感染症の自然経過
症状の典型的な経過としては、新型コロナウイルスでは通常の風邪に比べ、症状が長引くのが特徴です。
通常の風邪では3,4日で軽快していくのが典型的ですが、新型コロナウイルスでは症状が1週間程度遷延します。軽症な人は1週間で軽快していきますが、重症者はそこで肺炎に移行します。
正直、臨床の場で3,4日たった風邪をみたときに普通の風邪なのか、新型コロナウイルスかを鑑別することはとても困難です。
そのため、4日間は自宅で様子をみる、それ以降に診察をするのが好ましいとされています。
1週間症状が続いた後には、
・8割の患者は自然軽快
・2割の患者は肺炎を合併する
・肺炎を合併した患者のうちさらに一部が重症化(集中治療、人工呼吸器を必要)する
というのが自然経過です。
◆肺炎を合併しやすい人は
とくに、肺炎を合併しやすい人のうちわけとしては
80歳以上の高齢者が一番リスクが高く、循環器疾患であったり、糖尿病、慢性呼吸器疾患、といったことがあげられます。
◆とにかく3密を避ける
・換気の悪い密閉空間
・多くの人の密集する場所
・近距離での密接な会話
コロナウイルスは1人の人から周りの人にうつすのは2人前後といわれています。しかし、この3つが合わさると、より感染しやすい状況が作り出され、クラスターとよばれる集団感染の発生源となるのです。
ロックダウンとなっている都市をみると、公共交通機関などは間引きながらも運行されており、物流は止まっていないといわれいます。
いまの日本は、「不要不急」の外出をしなければ、淡々と日常生活はおくれるということでもあります。
メディアでは連日、新型コロナウイルスへの報道がなされ不安に感じるかたも多いかも知れません。しかし、不安は感情をゆさぶり、いつもと違った行動をとってしまいがちです。
今回のニュースが自分の心にどんな影響を及ぼしているか、普段と異なった行動をとっているかどうかを振り返り冷静な判断をとるようにしてください。
予防については前回の記事を参照ください。
https://www.home-ally.jp/media/uncategorized/a38
参考;新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療所・病院のプライマリ・ケア 初期診療の手引き
https://www.primary-care.or.jp/imp_news/pdf/20200311.pdf