2021/06/17
健康診断で行う採血の結果にコレステロール値という項目があります。
TVや雑誌などでも、悪玉コレステロールや善玉コレステロールという言葉を耳にする機会があるかと思います。
しかし体はなぜ、コレステロールを溜めこんでいくのでしょうか。
■実は体にとってなくてはならないもの
私たちの身体はたくさんの細胞から作られています。
その細胞を作る成分のひとつがコレステロールなのです。
また、ホルモンといって体の機能を調節する物質があります。
その中でもステロイドホルモンと呼ばれるものは、コレステロールを材料として作られることが知られています。
コレステロールは体にとって無くてはならない重要な物質といえます。
だからこそ体の外には捨てず、体の中にどんどん蓄積していくわけです。
細胞が傷ついたときにも、その修復にはコレステロールが使われます。
たくさんの細胞の修理には、それだけたくさんのコレステロールの備蓄が必要になります。
■バランスや量によっては体にとってのデメリットも
人体にとって非常に大切な役割のあるコレステロールなので、体は溜め込もうとします。
確かに大切な物ですが、その量が多すぎると逆に悪さをしてしまうことがあります。
私たちの血管には血液が勢いよく流れています。
いろいろな小さい物質が流れるので、血管に衝突した際には小さな傷ができます。
その血管の傷を修復するときが特に問題となります。
傷ついた細胞を修復するとき、傷口にコレステロールが集まります。
通常の量であれば問題なく修復しますが、量が多い場合には必要以上のコレステロールが傷口から血管の壁に入ってしまいます。
すると血管の壁がコレステロールで膨らんで、血液の通る道が狭くなってしまうのです。
■正しい生活習慣と食生活を心がけましょう
血管が狭くなった状態では、とても強い圧力が膨らんだ部分にかかります。
その圧力に膨らみがたえられなくなると、破裂してしまうことがあるのです。
すると血管の中で血液の塊になり、血流が止まってしまいます。
もしも膨らみが心臓や脳の血管で起こった場合、命に関わってしまいます。
コレステロールは大切な物ですが、場合によってはこのような危険を秘めているのです。
食生活や運動に気を付けることでコレステロールの数値をバランス良く保つことができます。
ぜひ毎日の健康習慣を整えて、笑顔あふれる生活を続けていきましょう。